エンボス加工 + 箔押し
2024.11.16 / TOPIC
エンボス加工は、紙、布、皮革、金属などの素材に、凹凸を付けて文字や絵柄などを浮き彫りにする加工技術です。非常に細かい文字から、手のひらサイズの立体的な模様まで、幅広いサイズに対応しています。
まるで彫刻のように、平らな面に立体感を持たせることで、より深みのある表現が可能になり、紙以外にもプラスチックや樹脂に凹凸をつけるエンボス加工も存在します。
エンボス加工は、製品に以下のような魅力を与えます。
エンボス加工は、古くから様々な形で人々の生活に溶け込んでいた技術です。紙に文字や模様を浮き上がらせることで、より豊かな表現を可能にしたこの技術は、時代とともに進化し、現代の多様な製品に利用されています。
古代から中世~手作業による表現~
近代~機械化と産業革命~
現代~多様化する用途と技術革新~
エンボス加工は、一般的に以下の方法で行われます。
初めに、加工したい文字や模様を凹凸にした型を作成します。
次に、素材と凸版を合わせて、強い圧力をかけることで、素材に凸状の模様が押されます。
必要に応じて、金箔押しやニスなどの加工を施して完成です。
エンボス加工には、主に以下の2種類があります。
片面エンボス | 両面エンボス |
素材の片面に凹凸を付ける方法 | 素材の両面に凹凸を付ける方法 |
また、エンボス加工の対になる加工法として「デボス加工」があります。
加工方法はエンボス加工に似ていますが、エンボスが表面を浮き上がらせるのに対し、デボスは逆に凹ませることで立体感を出す点です。
「エンボス加工」と「デボス加工」は、見た目が似ているため混同されがちですが、それぞれ特徴が違います。
そこで、両者の違いを簡潔な表にまとめました。
エンボス加工 |
---|
素材を押し出して凸らせる |
立体感を強調し華やかさを出す |
立体的・華やか・高級感 |
カード・包装紙・革製品など |
デボス加工 |
素材を押し込んで凹ませる |
陰影を強調し深みを与える |
深み・重厚感・落着き |
革製品・紙製品など |
【紙製品】
【皮革製品】
【その他】
エンボス加工は、他の加工技術と組み合わせることで、より高度な表現や効果を出すことができます。その一覧を見ていきましょう。
エンボス加工 + 箔押し
エンボス加工で作った凹凸に箔を押し込むことで、立体感と輝きを同時に表現できます。高級感のある製品に適しています。
エンボス加工 + UV印刷
エンボス加工で作った凹凸にUV印刷で色を付け、デザインの幅を広げます。
エンボス加工 + ホットスタンプ
熱で溶ける箔を押し付けるホットスタンプと組み合わせることで、箔押しよりも柔らかな質感を出せます。
エンボス加工は、製品の価値を高めるための重要な技術です。立体感や質感を与えることで、製品の差別化を図ることができます。また、他の加工との組み合わせによって、さらに表現の幅が広がります。
目次